iGPSPORTのサイクルコンピューター「BSC500」を実際に使ってみました。
今回はiGPSPORTさんから製品をご提供いただき、普段のライドで実際に使いながら、同社のBiNavi Airとも比較しています。
先に結論から言えば、BSC500はかなりバランスの良いサイクルコンピューターです。
TFT液晶を採用した画面は鮮やかで見やすく、本体から聞ける音声ナビや電子ベルなど、普段使いで便利な機能も備えています。
一方で、直射日光下ではバックライトを強くする必要があり、バッテリー持続時間では、バッテリーを食わない半透過型液晶を採用するBiNavi Airが有利であると言えます。
また、スマートフォンを使わないオフラインリルートについても、BiNavi Airの方が安心感があります。
そのため、
画面の鮮やかさや本体からの音声ナビ、コストパフォーマンスを重視するならBSC500。
軽さ、バッテリー持ち、オフラインでのナビ性能を重視するならBiNavi Air。
という選び方がわかりやすいと思います。
この記事では、実際に使って感じたBSC500の良いところ、気になったところを、BiNavi Airとの違いも交えながら紹介します。
BSC500はTFT液晶で鮮やか
BSC500の大きな特徴のひとつが、TFT液晶を採用していることです。
BiNavi Airと並べてみると、BSC500の方が色鮮やかに表示されます。

速度や距離などのデータだけでなく、ナビ画面の地図も視覚的に認識しやすく、特に日陰や曇天、室内ではかなり見やすいと感じました。
サイクルコンピューターは、走りながら一瞬画面を見て情報を把握することが多いため、画面の見やすさは重要です。
私自身、小さな文字が見づらくなってきたこともあり(いわゆる老眼ですね(笑))
BSC500の鮮やかな表示はかなり好印象でした。
直射日光下ではバックライトを強くしたい
ただし、TFT液晶には弱点もあります。
晴れた日の直射日光下では、スマートフォンと同じように画面が暗く見えて見づらくなります。
そのため、日中の屋外ではバックライトをかなり明るくして使った方が見やすくなります。
一方、BiNavi Airが採用している半透過型液晶は、外から入る光を利用して表示するため、直射日光下ではむしろ見やすくなります。
つまり、
日陰や曇天ではBSC500のTFT液晶が鮮やかで見やすい。
強い日差しの下ではBiNavi Airの半透過型液晶が見やすい。
という違いがあります。
TFT液晶はバッテリー消費にも影響する
直射日光下でBSC500の画面を見やすくするには、バックライトを強くする(明るさを最大にする)必要があります。
当然その分、電力消費も増えます。
一方、BiNavi Airの半透過型液晶は外光を利用できるため、BSC500ほど強くバックライトに頼る必要がありません。
この液晶方式の違いも、BiNavi Airの方が長時間のライドに向いている理由のひとつです。
BSC500は鮮やかな表示、BiNavi Airは屋外での視認性と省電力性。
どちらが優れているというより、何を重視するかの違いです。
実際にライドでBSC500を使ってみた

スペック表だけでは、サイクルコンピューターの使いやすさはなかなかわかりません。
そこで実際にBSC500を取り付けて、普段のライドで使ってみました。
データ画面は見やすい
速度や距離などの基本的なデータは、走行中でも確認しやすく感じます。
表示する項目やレイアウトについては、iGPSPORTのアプリから変更できます。
自分が必要なデータだけを表示するようにしておけば、情報量が多すぎて見づらくなることもありません。
ひとつ気になったのが、画面上部に表示される現在時刻です。
時刻そのものは常時表示されていますが、文字が小さく、走行中には少し確認しづらいと感じました。

現在時刻を見やすくする対策としては、データ項目のひとつとして「現在時刻」を設定することができます。
時間をよく確認する人は、データページの一枠を現在時刻にしておくと時刻がわかりやすくなります。
ただし、写真のように秒単位で出てしまうので、少し煩わしいかもしれません。
ナビ機能は日帰りライドなら十分
BSC500にはBiNaviシリーズと同様に、地図を表示したナビ機能があります。
ルートを作成してBSC500へ転送すると、地図上に走行ルートが表示されます。
曲がり角が近づけば案内が表示され、交差点付近では自動的に縮尺も変化するため、どこを曲がればいいのか確認しやすくなっています。
実際に走ってみても、日帰りライドや街乗り、サイクリングロード中心の使い方なら十分実用的だと感じました。
本体から音声ナビを聞ける
BSC500で便利だと感じた機能のひとつが音声ナビです。
曲がり角が近づくと、画面表示だけでなくBSC500本体のスピーカーから音声でも案内してくれます。
「この先、右に曲がります」と曲がる場所が近づくと先に音声で知らせてくれます。
さらに、曲がり角直前で「右に曲がってください」と案内してくれます。
このため、常にサイクルコンピューターの画面を見続ける必要がありません。
特に市街地では交通状況にも注意しながら走る必要があるので、必要なときだけ画面を確認できるのは便利です。
BiNavi AirやBiNaviでも音声ナビを利用できますが、仕組みが異なります。
BiNavi AirやBiNaviの場合は、スマートフォンと連動したオンライン状態で、スマートフォン側から音声案内を聞くことができます。
スマートフォンをバックポケットに入れていると聞きづらいですし、イアホンをつければ聞こえます。
ただし、イヤホンの使用については、周囲の音が聞こえない状態にならないよう、地域の交通ルールにも注意が必要です。
ナビの案内については、
BSC500は本体から音声案内。
BiNavi Air/BiNaviはスマートフォンから音声案内。
という違いがあります。
サイクルコンピューター単体で音声まで完結させたい人にとっては、BSC500の使い方の方がシンプルです。
オフラインリルートはBiNavi Airが強い
一方、ナビ性能でBiNavi Airの強さを感じたのが、コースを外れたときのスマートフォンのアプリを使わないオフラインリルートです。
BiNavi AirとBSC500が持っている地図データ自体は同じです。
ただし、オフラインリルートでは、その地図情報をどのように処理してルートを再計算するかに違いがあります。
BiNavi Airは、プロセッサの処理能力やリルート時に利用する情報量の違いによって、ルートを外れた場合でも素早く再計算し、より自然なルートを提示してくれます。
実際に使ってみても、BiNavi Airはルートを外れたあとの再検索が速く、案内される道も自然に感じました。
BSC500もオフラインリルートには対応していますが、最短で元のルートへ戻すような機械的な案内になることがあり、この点ではBiNavi Airの方が安心感があります。
BiNavi AirやBiNaviなら、スマートフォンのアプリを常時起動していなくてもナビゲーションに不安がありませんし、電波圏外になるような入り組んだ山道や峠などでは安心感があります。
そのため、
- スマートフォンのバッテリー消費を抑えたい
- 圏外になりやすい場所を走る
- 山間部や知らない土地を走ることが多い
- スマートフォンとの接続状態を気にせずナビを使いたい
という人には、BiNavi AirやBiNaviの安心感は大きいと思います。
電子ベルも搭載
BSC500には電子ベル機能も搭載されています。
サイクルコンピューター本体から音を鳴らすことができ、必要な場面ですぐに使えるので、地味ですが便利な機能です。

電子ベルは通常のベルとは別に、補助的に使える機能として考えておくのがいいでしょう。
BSC500とBiNavi Airを比較
ここまでの違いをまとめると、次のようになります。
| 比較項目 | BSC500 | BiNavi Air |
|---|---|---|
| 液晶 | TFT液晶 | 半透過型液晶 |
| 画面の特徴 | 鮮やかなカラー表示 | 屋外で見やすい |
| 直射日光下 | バックライトを強くしたい | 外光を利用して見やすい |
| 本体重量 | 標準的 | 軽量 |
| バッテリー | 日帰りライドには十分 | 長時間の使用に向く |
| ナビ | 普段使いには十分 | オフラインナビに強い |
| 音声ナビ | 本体スピーカーから案内 | スマホ連携時にスマホから案内 |
| オフラインリルート | 対応 | 高速・高精度なリルート |
| 本体での設定 | 一部アプリが必要 | 本体でも変更可能な項目が多い |
| 向いている用途 | 街乗り・日帰りライド | ロングライド・ヒルクライム |
両方を使ってみると、BSC500とBiNavi Airは単純な上下関係ではなく、方向性の違うサイクルコンピューターだと感じます。
BSC500は、鮮やかな画面や本体からの音声ナビなど、日常的な使いやすさが魅力です。
BiNavi Airは、軽さやバッテリー持続時間、スマートフォンに頼らないオフラインナビに強みがあります。
BSC500で気になったところ
BSC500はかなり完成度の高いサイクルコンピューターですが、実際に使って気になったところもあります。
本体だけでは変更できない設定がある
データ画面のレイアウトや表示内容など、一部の設定変更にはスマートフォンのiGPSPORTアプリが必要です。
一度設定してしまえば頻繁に変更するものではありませんが、出先で「この項目を変えたい」と思ったときに、本体だけで完結しないのは少し不便です。
BiNavi Airは本体側から変更できる項目が多いため、両方使っていると違いを感じます。
現在時刻の表示が小さい
先ほども触れましたが、画面上部の現在時刻は少し小さく、走行中には確認しづらく感じました。
ただし、先ほど紹介したように、データ項目として現在時刻を設定すれば大きく表示できます。
ここは設定次第で解決できる部分です。
BSC500がおすすめなのはこんな人
BSC500は、次のような人に向いていると思います。
- 鮮やかなカラー画面が欲しい
- 日帰りライドが中心
- 街乗りやサイクリングロードを走ることが多い
- 本体から音声ナビを聞きたい
- ナビも使いたい
- 価格と機能のバランスを重視したい
特に「ナビ付きのサイクルコンピューターが欲しいけれど、最上位モデルまでは必要ない」という人には、かなり選びやすいモデルです。
一方、次のような人にはBiNavi Airの方が向いています。
- 軽いサイクルコンピューターが欲しい
- ヒルクライムで重量を抑えたい
- ロングライドが多い
- バッテリー持続時間を重視する
- 強い日差しの下での視認性を重視する
- オフラインリルートの速さと精度を重視する
僕自身も、どちらか一方しか使わないというより、ライド内容によって使い分けるのが合っていると感じています。
BSC500を使ってみた総評
BSC500を実際に使ってみると、単にBiNavi Airより価格を抑えた下位モデル、という印象ではありませんでした。
TFT液晶による鮮やかな表示、本体から聞ける音声ナビ、電子ベルなど、日帰りライドや街乗りで使いやすい機能がしっかり揃っています。
一方、長時間のライドや、スマートフォンに頼らないナビゲーションを重視するならBiNavi Airの方が向いています。
BSC500を一言で表すなら、
「これで十分?」ではなく、「これがちょうどいい」サイクルコンピューター。
そんな印象です。
鮮やかな画面と使いやすさを重視するならBSC500。
軽さ、バッテリー持ち、オフラインでのナビ性能を重視するならBiNavi Air。
自分がどんなライドをすることが多いのかで選ぶと、どちらが合うか判断しやすいと思います。
今回、BSC500とBiNavi Airを実際に走りながら比較した様子はYouTubeでも紹介しています。
画面の見え方やナビの動作、音声案内など、文章や写真だけでは伝わりにくい部分もあるので、購入を検討している方は動画も参考にしてみてください。


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