前から気になっていたレンズ、TTArtisan 25mm f2 cというレンズを手に入れました。
値段は、なんと8,820円!
値段が値段だけに作りも性能も期待できないのでは?
いえいえ、そんなことはありません。
コンパクトで軽量、しかも写りもいい味を醸し出す、なかなかのレンズでした。
- 中華製のレンズって安い、悪いじゃないの?
- どんな写りをするのか見てみたい
- マニュアルフォーカスって難しいんじゃないの?
- ライド向けのレンズになるの?
そんな疑問をお持ちの方のご参考なれば。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
今回購入したレンズ
今回購入したレンズは、TTArtisan 25mm F2 cというレンズです。
スペックは以下の通り。
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
マウント | E/X/M43/EOS M/RF/Z/L | 最短撮影距離 | 0.25m |
フォーマット | APS-C専用 | 最大撮影倍率 | 不明 |
焦点距離 | 25mm (35mm換算37.5mm) |
フィルター径 | 43mm |
レンズ構成 | 5群7枚 | 手ぶれ補正 | なし |
開放絞り | F2 | テレコン | なし |
最小絞り | F16 | コーティング | 不明 |
絞り羽根 | 7枚 | ||
サイズ・重量など | |||
サイズ | φ63×28mm | 防塵防滴 | – |
重量 | 166-189g (マウントによる) |
AF | MF |
付属品 | |||
レンズキャップ(ねじ込み式) |
価格は8,820円と1万円を切る価格。
発売日は2022年9月16日と、比較的新しいレンズです。
開放F値が「F2」となる中口径の準広角レンズとしては小型軽量。
外観と装着例
送られてきてまずびっくりしたのが、かなりしっかりした箱に入っていること。
8,820円のレンズが入っているとは思えないほどしっかりしています。
レンズを包む緩衝材もしっかりしていました。
保証書と説明書が入っていますが、中国語と英語のみです。(わざわざ説明書を読まなくても十分使えるので困りません。)
レンズ本体はこんな感じです。
鏡筒はオール金属製のしっかりとした作り。
レンズマウントもアルミ製で安っぽくありません。
レンズキャップはねじ込み式。
これは好みが分かれるところですね。
私は、使うたびにいちいちキャップをねじって取るのが面倒くさいので、フィルター(プロテクター)でレンズを保護することにしました。
鏡筒表面のピント距離や絞り値の表示は全てプリントで、エッチングなどの加工は施されていません。
私の愛機、FUJIFILM X-E4に取り付けるとこんな感じになります。
X-E4に装着したルックスは素晴らしい。
デザインがクラッシックで、私は一発で気に入りました。
そしてカメラに装着してもパンケーキレンズっぽく、とてもコンパクトにまとまっています。
現在、私がライド時にメインで使っているカメラバッグはLoweproのエムトレッカーHP120という小型のバッグです。
TTArtisan 25mm F2 cのレンズの全長が28mmと短いので、このカメラバッグにレンズごと、かなりの余裕で入ってしまいます。
レンズの画角は、35mm換算で37.5mmですので、ライドのスナップなどであればこのレンズ1本でもOKでしょう。
バッグの空いたスペースにもう一つレンズを入れることもできますし、財布や鍵などの小物を入れておくのも余裕でできます。
ライドでカメラを持ち運ぶ際に、レンズをつけたままでこれだけコンパクトにまとまるのは、とってもありがたい!
操作性は?
このレンズはAFではありません。
MF、つまりマニュアルフォーカス。
自分で鏡筒のピントリングを回して、ピントを合わせてシャッターを押すレンズです。
でも、その操作がカメラで写真を撮る愉しみにも繋がります。
初心者やカメラに慣れていない人は敬遠しがちですが、それほど難しいことはありません。
むしろ、自分で絞りとピントを合わせることで、絵作りのバリエーションが自然と増えていきます。
レンズの鏡筒の前に絞りリング、後ろにピントリングがあります。
絞りのダイヤルは、トルクは高めですが、程よいクリック感があります。
ただ、リングが小さいので、手袋などをはめて操作するときは数値を確認したほうが無難かもしれません。
フォーカスリングは全群繰り出しタイプ。
滑らかに回って軽すぎず重すぎず。
引っかかりもガタもなくて、とてもスムースにピントを合わすことができます。
レンズの無限遠の標示よりも少し左側にピントが会うところがあるので、焦点距離の表記はちょっと当てにならないところもあります。
ただ、ファインダーを覗きながらピントを合わせるので、実際はあまり気になりません。
ファインダーを覗いてのピントのピークはつかみやすいと思いました。
肝心の写りはどうか?
では、肝心の写りはどうでしょうか。
結論から先に。
買って正解!
X-E4につけっぱなしになるレンズになりそうです。
ボケはどうか?
絞りの開放値がF2。
光学設計的に無理をしていないレベルで作られているので、コンパクトなレンズですが、豊かなボケが楽しめます。
ボケは少しうるさいのかなぁと思ってましたが、思っていたよりも滑らかにボケてくれました。
最短撮影距離が0.25m。撮影倍率はあまり高くないようですが、結構寄って撮れるレンズです。
接写気味に撮っても、なかなか良い写りをします。
パンフォーカスでの風景は?
では、手前から遠くまでピントを合わせたパンフォーカスでの写りはどうか。
一眼でのロードバイクのスナップ写真としてどうなのかは別にして、手前から奥の風景(富士山)までくっきりと写っています。
パンフォーカスは風景の写真がイメージしやすいのでこちらの写真も。
手前の水面の波から山の稜線までくっきりと映し出されています。
こちらも手前から奥までしっかりと描写されていますね。
ただし、よーく見ると、画面の四隅は画像が流れているのがわかりますが、絞って撮れば気にはなりません。
絞りを開放ぎみにすると、四隅に向かって急速に画質が低下するのがわかります。
逆光はどうか?
次に逆光での写りはどうでしょうか。
これは、純正のレンズとは大きく違う特徴が出ます。
絞り開放付近では、逆光耐性はほとんどないと言って良いかもしれません。
逆光で撮ると、このようにフレアが出まくることがあります。
これを欠点とみるか、オールドレンズのような味と見るか。
すこし絞りを開放気味にして、フレアの出方に注意しながら撮ると、オールドレンズのようないい味になります。
このレンズは逆光には弱い。
これは確かです。
少し絞り込んで撮るとフレアの出方が収まってきますので、その特徴を踏まえた上で、光の入れ方やアングルでうまく撮るのも、また愉しみのひとつです。
同じ場所で絞り込んで撮った写真はこちら。
フレアが出ている方が、味のある写真だと思うのは私だけでしょうか。
太陽を写す場合、真ん中に入れると、ゴーストが結構はっきりと写るようです。
好みの問題かもしれませんが、私個人としては、ゴーストははっきりと出すぎかなと思います。
このレンズを使うときは、アングルの工夫で太陽を直接入れない方がスッキリとした写りになりそうです。
まとめ
TTArtisan 25mm f2 cは、小型軽量で低価格ながら、安定感のある光学性能で、いい意味で予想を裏切ったレンズでした。
確かに、細かい部分においては、いろいろと欠点がないわけではありませんが、この価格でこれだけの写りをするのであれば、言うことはないと思います。
サイズと価格を考慮すると色収差や歪曲収差は良好に補正されていると思いますし、絞ればフレームの大部分でシャープな結果を得ることができます。
被写体に近寄って開放気味で撮れば、滑らかなボケを得ることができ、絞れば綺麗な光条を作ることも可能。
1万円を切る準広角のF2レンズとしてはかなり良いコストパフォーマンスのレンズであると言えます。
私のライドでのロードバイクスナップの常用レンズになりそうです。
私がライドで常用してるバッグ
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