最近、e-bike(スポーツEバイク)に乗っていらっしゃる方が増えてきましたね。
今年の夏に電動アシスト付きの折りたたみ自転車、「VELMO Q2」「VELMO PEGASUS」のレビューをさせていただきました。
その試乗自転車をご提供いただいたアベントゥーライフ株式会社様から、今度はフルフレームのスポーツEバイクの試乗のお誘いを受けました。
フルフレームのスポーツEバイクにはぜひ乗ってみたかったので、二つ返事でひきうけました(笑)。
今回試乗させていただいたのは、2021年、GOODデザイン賞を受賞した電動アシストスポーツバイク「WELB(ウェルビー)」です。
e-bike とは思えない洗練されたスタイリッシュなデザイン。
16ヶ所のカスタムが可能で自分だけの1台を作り上げることができます。
- スポーツEバイクに興味がある、探している方
- ロードバイクやクロスバイクに普段から乗っており、街乗りや通勤に使うe-bikeを探している方
- 自転車をカスタマイズして自分好みの自転車を作り上げたい方
- e-bikeは欲しいけどずんぐりむっくりのスタイルが気に入らないと思っている方
そんな方にお役に立てる記事内容になっています。
最後まで読んでみてくださいね。
WELBの概要
この写真を見てください。
電動アシスト自転車に見えますか?
めちゃくちゃスタイリッシュ!
言われなければ電動アシスト自転車であることは、ほとんどの方は気づかないと思います。
WELB(ウェルビー)の仕様について | |
フレーム | 軽量アルミフレーム |
フレームサイズ | 470mm(身長:〜168cm) 500mm(身長:168〜180cm) |
タイヤサイズ | 700c×23〜32 (ベースモデルは700c×25) |
車体重量 | 16.8kg |
モーター出力 | 250W |
バッテリー | 36V 6.8Ah |
走行可能距離 | 45〜100㎞(重量・走行条件で前後します) |
充電時間 | 3〜4時間 |
耐荷重 | 120kg |
ブレーキ | 前後ディスクブレーキ(機械式) |
変速 | 外装9段変速 |
カラー展開 | 3色(シルバー・グレー・ブラック) |
価格 | 189,800円(税込) ※試乗予約で試乗して最大37,960円割引あり |
カラーバリエーション
カラーは、シルバー、ブラック、グレーの3色です。
シルバーはヘアライン仕上げ、ブラックは艶ありで、グレーはマットな感じです。
16箇所のカスタマイズで自分だけのWELBを
WELBは、フレームの剛性もあり、スポーツバイクとして、しっかり作られた電動アシスト自転車です。
でも、電動アシスト付きのスポーツバイクというだけではありません。
その最大の特徴は、自分のスタイルや個性に合わせて、自分だけのWELBを作り上げることができること。
もちろん、オリジナルのベースモデルでも充分楽しめますが、16ヶ所ものパーツをカスタマイズすることができるんです。
たとえば、
このように、ロードバイクにしてしまって、本格的なライドを楽しむ。
あるいは、
こんな風に、かごを付けて、街乗りや通勤通学用としてカスタマイズする。
自転車の用途、自分の個性、好みなどで16ヶ所のパーツを様々に変えることで、まさに世界に一つの自分だけのWELBを作り上げることができます。
WELBのオンラインページでカスタマイズのシミュレーションができます。
バッテリーはダウンチューブ内蔵タイプ
バッテリーが軽量アルミフレーム製のダウンチューブに内蔵されています。
バッテリーの寿命は、充電回数で600〜900回くらいでバッテリーの残量に影響が出るそうです。
もちろん、バッテリーに寿命が着た場合は、メーカーにて交換可能です。
ブレーキ、変速ギア
ブレーキは機械式のディスクブレーキです。
ブレーキをかけた感じは、機械式ではありますが、力を入れてギュッと握らなくてもちゃんと効いてくれます。
非力な方でも充分に制動を感じると思います。
機械式なので、メンテナンスもしやすく調整もしやすいです。
変速は、外装9段。
ギア比が大きくなっているので、電動アシストを切っても、しっかり進んでくれて、普通の自転車として乗っても違和感がありません。
ベースモデルのフラットハンドル場合、ハンドル右側に付いている2レバー式のシフターで行うようになっています。
2レバーなので、手前のレバーは押し込むと軽くなり、奥のレバーを引くとギアが重くなります。
電動アシストは5段階
電動アシストのモードは5段階あり、ハンドル左のコントローラーで操作します。
ダウンチューブのスイッチを入れた後、コントロールの真ん中の電源ボタンを押すとご覧のような画面が表示されます。
アシストモード以外に、速度・走行距離・時刻・バッテリー残量が表示され、項目としては必要十分だと思います。
各モードの違いについての詳細は、試乗レビューで。
WELB試乗レビュー
今回は、アベントゥーライフ西日暮里ベースまでお邪魔して、WELBの試乗をさせていただきました。
西日暮里から芝公園までを実際に走って、走行感などをレビューさせていただいきました。
実際の試乗の様子をYoutubeにもアップしていますので、こちらも合わせてご覧くださいね。
WELBの良いところ
まずは、WELBに試乗してみて良かった点をあげていきます。
洗練されたデザインがすごい
冒頭でも書きましたが、パッと見は電動アシスト付きの自転車には見えません。
ダウンチューブの中にバッテリーがビルトインされているので、他の電動アシスト自転車のようなもっこりしたバッテリーとわかるものが見えないのが特徴。
電気系統のケーブルはよく見ると右側のチェーンステーのところに見えているのですが、言わないと気づかないレベル。
さらに、写真を見ていただくとわかりますが、各ケーブルはできる限りフレームの中を通す内装式を採用しています。
この自転車がカスタマイズを前提に作られているので、各オプションパーツとの相性なども考えてできる限りシンプルに作られた結果でしょう。
しかし、このシンプルさがとても感じが良いのです。
見た目がスッキリと見えてデザインとしてとても洗練されていると感じました。
自転車のフレームの全面には「WELB」のロゴが輝いています。
でも、それ以外は至ってシンプル。
横から見ると自転車の名前もブランドもわかりません。
よく見ると、トップチューブのシートポスト近くにロゴマークが入っているだけです。
アシスト力がすごい
WELBはアルミフレームで16kgの重さがあります。
電動アシスト自転車としてはとても軽い自転車と言えますが、スポーツバイクとしては重い。
電動アシスト付きでないクロスバイクであれば、10kg以内の重さが目安と言われています。
車重が16kgと聞いた時は、WELBの走り出しは少しもっさりするのかな、という先入観がありました。
ところが、最初にWELBに乗ってペダルを回したら、ビックリするほど軽くペダルが回りました。
そしてグングンと前に進む。
Youtubeの動画の中でも思わず言っていますが、「びっくり」でした!
WELBのモーターは後輪駆動の250W。
普通の電動アシスト自転車とパワーは変わらないはず。
でも、乗った感触は、ものすごくアシスト力が強いという印象。
これは、スポーツバイクとしては重くても、普通20kg超の電動アシスト自転車に比べれば格段に軽い、という車重が影響しているのだと思います。
それにしても、ちょっとペダルを踏んだだけでグングン進む爽快感はすごいです!
WELBのアシストモードは5段階。
最初に乗ったときのアシストモードは3だったのですが、思わず「うわっ!」というくらいのパワーにびっくりしました。
各モードのアシスト力の違いですが、私個人の感覚というところはありますが、試乗した感覚は以下のとおりです。
アシストモード | アシスト力 |
1 | 1でもアシスト力を感じます。踏めばグイッと進む感覚はこのモードから感じます。 歩道を走る時はこのモードが安全。 |
2 | 通常の平地走行、街乗りではこのモードで充分。 走り出しのアシストは充分。巡航もペダルは軽く回ります。 加速や坂道では、ペダルを踏む必要あり。 ペダルを踏んで自転車を漕いでいるという感覚があり、楽しい。 |
3 | アップダウンのある街中や軽い坂道はこのモード。 アシスト力を感じながら走行したいという向きにはこちらがおすすめ。 急な坂道、長い坂道では少し力不足を感じる。 |
4 | 坂道で利用するモード。 かなり急な激坂以外(勾配10度以内?)であればこのモードで登りきれる。 ペダルを軽く回しながら登っていくイメージ。 |
5 | 勾配が10度以上の激坂はこのモード。 普通の坂でこのモードで走ると、後ろからグングン押してくれている感覚。 ほとんど力を入れずに登りきってしまう。 |
東京タワーの前の坂道や皇居を一周しましたが、登り、下りともにかなり軽快に走ることができました。
電動アシストONでペダルを踏み込んで力を入れる場面は、試乗を通じてほとんどありませんでした。
普通のスポーツバイクとしてもすごい
先程、スポーツバイクとしては重いと書きました。
そして、電動アシストは時速24㎞/hで切れてしまいます。
私の勝手なイメージですが、スポーツバイクは巡航で28〜30㎞/hで走ることができなければ、スポーツバイクとは言えないと思ってます。
つまり、アシストが切れた状態で急にモッサリしか走らなくなったり、スピードが維持できなくなるような自転車では困ります。
スポーツバイクとして普通に走ることができなければ、WELBはスポーツバイクとは言えないことになります。
そこで、実際にアシストモードを0、つまりアシストを完全に切って走ってみました。
さすがに、ギアをトップ近くまで重くしての走り出しは、重さもあってかなりキツイです。
これは普通のスポーツバイクでも一緒ですからデメリットではありません。
そして、ギアを軽くしての走り出しや走行中にアシストを切って走るときは、まったく普通の自転車の感覚で走れました。
皇居一周の際に、千鳥ヶ淵から祝田橋の交差点までの下りは、アシストを切って下ってみました。
16.8kgの重さも相まって、かなりのスピードで車道を走りました。
でも、WELBのフレームの剛性はしっかりしており、ダウンヒル(?)の走りでも不安感はなく、安心して走ることができました。
今回は700c25のタイヤでの走行でしたが、23〜32のまでのオンロード、オフロード、様々なタイヤに対応しています。
自分のライドスタイルに応じてタイヤを履き替えればスポーツ自転車としても十分通用する実力があると思います。
ヒルクライムは、電動アシストで登り、ダウンヒルや平地はアシストを切って走るなどというライドも可能です。
WELBはスポーツバイクとしても基本的な性能を充分もっている自転車です。
購入後のサポートがすごい
アベントゥーライフさんが扱う自転車の魅力として挙げられるのが、購入後のサポートの充実です。
WELBの場合は、無条件で付く保証と有料で付帯されるフォローサービスに分けることができます。
なお、有料サポートは、公式サイトからの購入自転車のみです。
購入後の基本保証
- 初期不良1ヶ月保証
- フレーム3年保証
- フロントフォーク3年保証
- バッテリー1年保証
- 電装系1年保証
- 防犯登録(無料:公式サイトでの購入のみ)
基本保証の詳細はこちら
有料サポートサービス
購入後、有料で付帯するサポートサービスは2種類あり、2つのうち2つを選ぶ形になっています。
有料サポート①(TSマーク):年1,700円
- 賠償責任補償(死亡・重度後遺障害(1-7級1億円)
- 損害補償(入院15日以上10万円、死亡・重度後遺障害(1-4級)100万円)
- 被害者見舞金(入院15日以上10万円)
有料サポート② WELB Follow Service Premium:年9,800円
こちらは以下の補償とサポートがあります。
付帯補償パック | ・賠償責任補償(死亡・重度後遺障害(1-7級)1億円) ・損害補償(入院1日以上1000円、死亡・重度後遺障害(1-4級)100万円) ・盗難補償(車体購入時価格の20%+送料で新車交換) |
修理サポート | ・出張修理サポート ・修理費50%OFF ・修理配送料無料(片道) ・代車レンタル無料 |
カスタマイズ | ・配送料無料 ・工賃50%OFF |
有料サポートサービスの詳細はこちら
有料サポートについては、上記の2つの打ち1つを選ぶ形になります。
WELB Follow Service Premiumは、年9,800円少しお高いですが、TSマークにはない盗難補償がついていること、修理やカスタマイズの工賃が割引されることなどをどう考えるかでしょう。
WELBの気になったところ
正直、試乗してみて、WELBは想像以上の走行性能と電動アシストのパワーをもった自転車でした。
しかし、気になるところもいくつかありました。
バッテリー充電の問題
バッテリーはダウンチューブに内蔵されているからこそのデザインですし軽快さであることは充分承知しています。
しかし、バッテリーが内臓であるがゆえに、充電するには充電場所に自転車ごともっていかねばなりません。
住環境によっては、部屋の中に自転車を持ち込んで充電することになる場合もあるでしょう。
ガレージや保管場所にコンセントがある場合や部屋から保管場所まで延長コードで対応できる場合はそれほど大きな問題にはならないかもしれません。
デザインか利便性かのせめぎ合いですが、充電には自転車ごと充電場所に持ち込むという前提で購入しないと、思わぬ不便さを感じてしまう場合もありますので要注意です。
予備バッテリーがない
以前、ご紹介したVelmo Q2やVelmo Pegasusにはボトル型の予備バッテリーがありました。
しかし、WELBには予備バッテリーがありません。
オプションとして売られていないのです。
内蔵バッテリーによる走行可能距離は、仕様では45〜100㎞となっており、内蔵バッテリーでもある程度の距離を走ることは可能です。
試乗の際に、モード2を常用して坂道の登りで3〜5のモードを使用する使い方なら、およそ6-70㎞くらいはもつというお話もありました。
しかし、100㎞前後のロングライドにはバッテリーが保たない。
予備バッテリーがあると安心ですよね。
ぜひ、予備バッテリーの開発をお願いしたいです。
ただし、バッテリーを保たせる走り方をすれば、予備バッテリーなしでもロングライドすることはできそうです。
たとえば、平地はアシストを切るかモード1で軽いギアで走行、ヒルクライムなどでアシストモードを4や5に上げる以外はアシストを極力使わず普通のスポーツバイクとして走るのです。
そうすれば、100㎞以上のロングライドでもバッテリーは保つかもしれません。
今回試乗した感じでは、WELBはそういった走り方ができる自転車だと思います。
(実際にロングライドしていないので明言はできませんが・・・)
(注意点)カスタマイズを前提としているので・・・
これは「気になるところ」というのとは少し違うかもしれません。
16ヶ所のパーツをカスタマイズして、自分だけの自転車を作り上げることができるのがWELBの魅力の一つです。
そのため、ベースモデルに使われているディレーラーなどは、コストを抑えているため、変速精度はシマノ製よりも若干悪くなります。
もちろん走行に際して問題があるわけでは全くありません。
普通に走行するのに充分なパーツであることは間違いありません。
しかし、ロードバイクなどに乗り慣れている自分にとっては、すこし気になったりもします。
もちろん、カスタマイズでディレーラーはシマノのSORAにアップグレードできますので、カスタマイズすれば良いだけです。
しかしそうやって、パーツをアップグレードしていくと、ベーズモデルの189,800円から、購入額がどんどん追加されていくことになります。
自分の満足いくモデルに仕上げたら30万円超えていた、ということもありますので、コスト(予算)を充分考えて購入することが必要です。
カスタマイズシミュレーションなどを利用して購入価格を見ながら、カスタマイズを考えていく必要があります。
その点は充分ご注意ください。
私は、全て標準で付いているベースモデルを試乗させていただきましたが、ベースモデルでも充分ライドを楽しむことはできます。
予算に限りがある場合は、ベースモデル購入して、後日カスタマイズをしていくことも可能です。
また、自転車を自分で組むことができる方は、自分でカスタマイズを楽しむことも可能だと思います。
その際、カスタマイズする部分によっては保証がどうなるのかは確認が必要になりますので、事前に相談した上で組むことをおすすめします。
WELBの購入について
WELBの購入は、公式サイトからの購入をおすすめします。
理由は、公式サイトで購入すると上記で見たようなしっかりしたサポートを受けることができるからです。
また、WELBを試乗予約して、試乗した方限定で、最大37,980円の割引クーポンがもらえます。
つまり、ベーズモデルなら151,840円で購入できるチャンスがあるということ。
西日暮里ベースに取りにいける方の場合は送料もかかりません。
ただし、試乗した日の翌日の18時までの有効期限ですので、迷ってる暇はありませんが・・・。
まとめ
今回試乗させていただいた、電動アシスト自転車WELB。
試乗してみての良かったところ、気になるところを整理しておきます。
良いところ | 気になったところ |
・シンプルで洗練されたデザイン ・アシスト力がすごい ・普通のスポーツバイクとしても充分乗りこなせる ・購入後の保証、サポートなどがしっかりしている |
・バッテリー充電は自転車ごと持ち運ぶ必要あり ・予備バッテリーがない(売られていない) |
(注意点)カスタマイズには追加料金がかかるので、財布と相談しながらカスタマイズを考えること。
試乗した全体の印象は、スポーツバイクとしてもとても良くできた自転車。
スポーツバイクは、乗っていて楽しくなければならないと思います。
WELBは、電動アシストはもちろんのこと、しっかりした剛性も相まって、スポーツバイクとしても楽しめる自転車だと思います。
そして、カスタマイズの楽しみも。
お財布と相談しながら、時間をかけて少しずつカスタマイズしていくのも楽しいですね。
通勤通学、街乗りだけでなく、カスタマイズや走り方によっては、ロングライドも楽しめそうです。
スポーツEバイクを探している方、セカンドバイクとして乗りやすいスポーツバイクを探している方などにもおすすめできる自転車です。
アベントゥーライフ株式会社様から電動アシストつき自転車のレビューの依頼をいただきました。 今回は、「Velmo Pegasus」という自転車のレビューです。 前回の「Q[…]